こんにちは。間取り変更を伴う大規模なフルリノベーションから、最新の内装技術を用いた空間の再定義、そして住まう方のライフスタイルに完全に寄り添うオーダーメイドの収納造作まで、お住まいをトータルでプロデュースする総合リフォームの松美装です。
住宅の設計において、最も居住者の不満が集中しやすく、かつ解決が困難な課題の一つが「収納スペースの不足」です。建売住宅や一般的なマンションの設計では、あらかじめ決められた容積のクローゼットが配置されていますが、ご家族の成長や趣味の変化に伴い、必ずと言っていいほど「生活動線に合った収納」が不足する事態に直面します。
「部屋に衣服が溢れ、市販のハンガーラックを置いているが、空間全体が雑然としてしまう」「壁に少しの余白があるが、どのように活用すべきかわからない」
こうしたお悩みに対し、私たちは単に既製品の家具を置くのではなく、建築的なアプローチによる「収納の造作(空間の再構築)」を推奨しています。今回は、町田市周辺のお客様からご依頼いただいた、何もない洋室のデッドスペースを活用し、あえて扉を設けない『オープンクローゼット』を一から造り上げた施工事例をご紹介いたします。大工の高度な造作技術と、扉を排除する(建具レス)という選択がもたらす空間的・環境的なメリットについて、プロの視点からたっぷりのボリュームで徹底解説いたします。
施工前:空間の「余白(デッドスペース)」に潜むポテンシャル
まずは、今回収納の造作をご依頼いただいた、施工前の洋室の壁面の状態を分析いたします。

窓の横に存在する、数十センチの奥行きを持った壁面スペース。家具を置くには中途半端なデッドスペースとなっていました。
写真をご覧いただくと、窓の右側に柱型のような出っ張りがあり、その奥に平坦な壁面(余白)が存在していることがわかります。このような「奥行きは浅いが、ある程度の幅がある壁面」は、住宅の中で非常に多く見受けられます。市販のタンスやチェストを置こうとすると、窓枠に干渉したり、出幅が合わずに不自然な隙間が生じたりするため、結果として何も活用されない「デッドスペース」と化してしまいます。
しかし、建築のプロフェッショナルから見れば、このわずかな奥行き(約500mm〜600mm)こそが、衣類をハンガー掛けで収納するのに最も適した「黄金のポテンシャル」を秘めた空間なのです。私たちはこの壁面を最大限に活かし、床から天井までの容積を使い切るオーダーメイドの収納造作をご提案いたしました。
施工プロセス:剛性を生み出す「大工の造作技術(間柱と下地組み)」
収納を「造る」という作業は、単に板を壁に打ち付けることではありません。数十着もの衣類の重量に耐え、長期間にわたって安全に使用できる構造体を、ゼロから組み上げる緻密な建築工事です。

松美装の熟練大工は、まず既存の壁の内部にある「間柱(まばしら:垂直の構造材)」と「胴縁(どうぶち:水平の下地材)」を正確に探し出します。そして、新設するクローゼットの仕切り壁となる軸組(骨組み)を、レーザーレベルを用いてミリ単位の垂直・水平を出しながら、既存の躯体に対して強固に緊結します。
さらに、上部に設ける「枕棚(まくらだな)」と、大量の衣服を掛ける「ハンガーパイプ」を支えるため、荷重が集中する箇所には構造用合板や補強材をあらかじめ仕込んでおきます。この「見えない下地組み」の精度と剛性が、後々の収納の寿命を決定づけます。骨組みが完成した後、表面に石膏ボードを張り、不陸(凹凸)をパテで完全に平滑に調整する工程を経て、内装仕上げへと移行します。
施工後:空間心理学と環境工学が融合する「オープンクローゼット」
パテ処理後に美しい壁紙(クロス)を張り込み、頑強なステンレス製ハンガーパイプを設置いたしました。単なる壁が、機能的で洗練された大容量収納へと変貌を遂げたアフター写真をご覧ください。



いかがでしょうか。空間に一切の違和感なく溶け込む、美しい「オープンクローゼット」が完成しました。上部には季節外の寝具やバッグ類を保管できる「枕棚」を設け、空間の容積(高さ)を極限まで有効活用しています。
今回、お客様との綿密なヒアリングを経て、私たちはあえて「扉(建具)を設置しない」という設計を選択いたしました。この「建具レス」の構造には、建築設計および環境工学の観点から、三つの極めて合理的なメリットが存在します。
1. 空間心理学における「圧迫感の排除」と「面積の拡張」
クローゼットに折れ戸や引き戸といった「扉」を設置すると、そこには巨大な「壁」が出現することになります。限られた面積の洋室において、新たな壁面が増えることは視覚的な圧迫感を増大させます。扉を排除し、視線が奥の壁面(衣服)まで届くようにすることで、物理的な床面積を狭めることなく、空間の奥行きと広がりを維持(あるいは錯覚)させることが可能となります。また、扉が開閉するための「デッドスペース(スイングスペース)」が不要となるため、収納のすぐ手前までベッドやデスクを配置できるという、レイアウトの自由度も飛躍的に向上します。
2. 動線設計の最適化(アクション数の削減)
毎日の身支度において、「扉を開ける」→「服を選ぶ」→「服を取り出す」→「扉を閉める」という一連の動作は、無意識のうちにストレスを蓄積させます。オープンクローゼットであれば、このアクション数が半減します。片手で瞬時に衣類にアクセスできる圧倒的な利便性は、朝の忙しい時間を劇的に効率化します。また、すべてのアパレルが一目で俯瞰できるため、ワードローブの管理が容易になり、所有物の重複購入を防ぐ効果も期待できます。
3. 環境衛生工学に基づく「結露・カビの抑制」
そして、プロとして最も強調したいのが「空気環境」の改善です。扉で密閉されたクローゼットの内部は、空気が滞留する「マイクロ気候」を形成し、外壁に面している場合は特に、冬場に深刻な「壁体内結露」を引き起こすリスクがあります。結露は真菌(カビ)やダニの爆発的な増殖を招き、大切な衣類を台無しにしてしまいます。扉を持たないオープンクローゼットは、部屋の空調(エアコンによる除湿や換気)の恩恵を直接受けることができるため、常に通気性が確保され、衣類にとって最も理想的な保管環境を恒久的に維持することが可能です。
デッドスペースを価値に変える「造作収納」は松美装へ
「ここに収納があれば便利なのに」「既製品の家具ではサイズが合わず、部屋が狭く見える」。そのようなお悩みは、建物の構造を熟知したプロフェッショナルによる「造作(オーダーメイド)」によってのみ、根本的に解決することが可能です。
私たち松美装は、地元・町田市に根ざした地域密着の総合リフォーム店として、お客様のライフスタイルと所有物の量(物量)を正確に把握し、空間の「余白」を極限まで活用する最適な収納プランをご提案いたします。
「壁一面を巨大なウォークインクローゼットにしたい」「デッドスペースに可動式の本棚を造作したい」「収納内部の壁紙だけをアクセントクロスにして、ブティックのような空間を演出したい」といった、どのような細やかなご要望にも、大工の確かな技術と洗練された空間デザインでお応えいたします。
現地での構造診断、緻密な採寸、および詳細なプランニングとお見積りはすべて無料で行っております。毎日の片付けをストレスフリーに変え、住まいをより美しく、より広く使うための「空間の再定義」を、共に創り上げましょう。皆様からのご連絡を、スタッフ一同、心よりお待ちしております。
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