【施工事例】室内ドアに空いてしまった「穴」を魔法のように消し去る技術。ドア交換のコストを抑え、化粧シート張りで新品同様に再生させるプチリフォーム

こんにちは。間取り変更を伴う大規模なフルリノベーションから、お住まいのちょっとした「困った」を解決する部分的な補修工事まで、お家をトータルでお手伝いする「総合リフォームの松美装」です。

毎日の生活の中で、うっかり家具をぶつけてしまったり、お掃除の最中に掃除機の柄が当たってしまったりして、お部屋のドアに「穴」や「大きなへこみ」を作ってしまった経験はありませんか。

「まさかこんなに簡単にドアに穴が空くなんて…」と驚かれる方も多いのですが、実は室内ドアの破損に関するご相談は、私たちがいただくお問い合わせの中でも非常に件数が多い、ご家庭の「あるあるトラブル」の一つなのです。毎日目に入る場所に穴が空いていると、そのたびに少し憂鬱な気分になってしまいますよね。

「この穴を直すには、ドアを丸ごと新しいものに交換するしかないのかな?でも、それだと費用がすごく高そう…」とご不安に思われている方、どうぞご安心ください。今回は、ドアを交換することなく、プロの技術で「傷がどこにあったか全く分からないレベル」にまで新品同様に再生させる『ドアの穴補修および化粧シート貼り工事』の全貌をご紹介いたします。

施工前(BEFORE):どうしてドアには簡単に「穴」が空くの?

まずは、今回修理のご依頼をいただいたドアの、施工前の状態を見てみましょう。

BEFORE:施工前

ドアの中央付近に、表面の板が割れて中が見えてしまうほどの穴がポッカリと空いてしまっています。これを見て、「うちのドアも同じような割れ方をしたことがある!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、現代の住宅で使われている室内ドア(建具)の多くは、無垢の木(中まで全て木材)で作られているわけではありません。「フラッシュ構造」と呼ばれる造りが一般的で、木材で組んだ枠組み(骨組み)の両面に、薄い合板やMDFと呼ばれる木のボードを貼り合わせて作られています。つまり、ドアの内部はほとんどが「空洞」なのです。

このフラッシュ構造のおかげで、ドアは非常に軽く、毎日開け閉めしても腕の負担になりません。しかしその反面、表面の板はわずか数ミリの厚さしかないため、硬い物や角のある物が強くぶつかると、このように比較的簡単に突き破られて穴が空いてしまうという弱点を持っています。

「ドアごとの交換」と「シート補修」の違いとは?

このような穴が空いてしまった場合、解決策は大きく分けて二つあります。一つは「ドアを丸ごと新しいものに交換する」方法、そしてもう一つが今回ご紹介する「補修してシートを貼る」方法です。

ドアを丸ごと交換すれば手っ取り早いように思えますが、実はいくつかのハードルがあります。まず、同じデザインのドアが既に廃盤になっていて手に入らないケースが多いことです。似たようなドアを一つだけ入れると、他のお部屋のドアと色や木目が合わず、そこだけ浮いてしまいます。また、ドアのサイズが合わない場合は、ドアの枠ごと交換する大掛かりな大工工事が必要になり、費用も工期も大きく膨らんでしまいます。

そこで大活躍するのが、既存のドアをそのまま活かして表面だけを美しく生まれ変わらせる「化粧シート貼り」というリフォーム手法です。廃材も少なく環境に優しい上、ドア交換に比べてコストを大幅に抑えることができます。

施工中ステップ1:仕上がりを左右する、プロの「パテ埋め」技術

それでは、実際の補修のプロセスを見ていきましょう。シートを貼るからといって、穴の上からそのままシールのようにペタッと貼るわけではありません。そんなことをすれば、穴のへこみがそのまま表面に浮き出てしまいます。

最も重要で、最も職人の腕が試されるのが、一番最初に行う「下地処理(パテ埋め)」の工程です。

施工中:パテ埋め作業

割れてささくれ立っている表面の板を綺麗に削り落とし、穴の奥に補強のための下地材(薄いベニヤ板など)を入れます。その上で、「パテ」と呼ばれる粘土のような専用の補修材を、穴を塞ぐようにしっかりと塗り込んでいきます。

パテは乾燥するとカチカチに硬くなります。乾いたパテの表面を紙やすり(サンドペーパー)で削り、周囲の元のドアの面と「手で触っても全く段差を感じない」レベルになるまで、何度も平らに整えていきます。この「不陸調整(デコボコをなくす作業)」が完璧にできて初めて、次のシート貼りの工程に進むことができるのです。

施工中ステップ2:専用の化粧シートを隙間なく貼り込む

パテ埋めによってドアの表面が完全に平らで滑らかな状態になったら、いよいよ表面に新しいシートを貼っていきます。

施工中:シート貼り作業

ここで使用するのは、ただの木目調のシールではありません。「ダイノックシート」や「リアテック」と呼ばれる、建築用に作られた非常に丈夫で高品質な硬質塩化ビニル製の化粧フィルムです。本物の木と見間違えるほどリアルな木目の凹凸(導管)までが再現されており、傷や汚れにも強いという素晴らしい特徴を持っています。

シートを貼る前には、ドア全体に「プライマー」と呼ばれる接着力を強力にする液体を均一に塗ります。これを塗ることで、長年使ってもシートの端から剥がれてくるのを防ぐことができます。そして、スキージー(専用のヘラ)を使い、空気が一粒も入らないように、職人が端から慎重にシートを圧着していきます。ドアノブの周りや、角の折り返し部分の処理など、細部にまでプロの緻密な技術が光る瞬間です。

施工後(AFTER):穴があったなんて信じられない!新品同様の仕上がり

パテ埋めとシート貼りが完了し、ドアノブなどの金物を元通りに取り付ければ、作業はすべて完了です。生まれ変わったドアの姿をご覧ください。

AFTER:施工完了

いかがでしょうか。見事に美しい木目のドアが蘇りました。

穴の空いていた部分だけをツギハギで直すのではなく、パテで平らにした後に「ドアの面全体」に新しいシートを一枚張りしているため、どこに傷があったのかは目を凝らして見ても全く分かりません。まるで新築の時に取り付けられた、新品のドアのような完璧な仕上がりです。

お客様にも「あんなに大きな穴が空いていたのに、本当にどこにあったか分からないですね!色も元のドアと違和感がなくて嬉しいです」と、大変お喜びいただくことができました。

お家の中の「困った」は、どんなことでもお任せください

今回ご紹介した「ドアの穴」は、ご家族の歴史の中でどうしても起きてしまうアクシデントの一つです。「直したいけれど、誰に頼めばいいか分からなくてポスターを貼って隠している」「もう何年もそのままにしてしまっている」というお声もよくお聞きします。

しかし、建築のプロフェッショナルの技術を使えば、大掛かりな解体工事や高額な出費をすることなく、たった数時間の作業で元の美しい姿を取り戻すことができます。また、今回は元のドアに近い木目のシートを選びましたが、あえて全く違う色(例えばスタイリッシュなネイビーや、明るいホワイトオークなど)のシートを選んで、お部屋の雰囲気をガラッと変える「プチリノベーション」として楽しむことも可能です。

私たち松美装では、こうしたドアの穴やフローリングの傷の補修、クロスの張り替えといった細やかな内装工事から、水回りの全面交換、そして間取りを変えるような大規模なリフォームまで、お住まいに関するあらゆるご相談を承っております。

「このくらいの傷でも直せるのかな?」「費用はどれくらいかかるんだろう?」といった疑問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。写真をメールやLINEで送っていただいての簡易見積もりや、現地への無料調査も喜んでお引き受けいたします。皆様の毎日がもっと快適で笑顔になるよう、スタッフ一同、心を込めてお手伝いさせていただきます。


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