こんにちは。間取り変更を伴う大規模なフルリノベーションから、最新の内装技術を用いた空間の再定義、そして既存の建築資源を最大限に活かすサステナブルな改修手法まで、お住まいをトータルでプロデュースする総合リフォームの松美装です。
住宅の室内空間において、「床(フローリング)」は人間が常に直接触れ、家具の重量や歩行による物理的摩擦を絶え間なく受け続ける最も過酷な環境に置かれた建築部位です。新築時には美しい光沢を放っていたフローリングも、10年、15年と歳月を経るにつれ、紫外線による退色、局所的な荷重による凹み、そして表面のコーティングの剥離といった経年劣化が避けられません。
「床の傷みや色あせが空間全体を古びて見せているが、フローリングをすべて剥がして張り直すのは、莫大な費用と工期がかかるため躊躇している」
こうしたお悩みに対する、現代の建築リノベーションにおける最も合理的かつ革新的な最適解が、既存の床材を解体せずに新たな高機能床材を重ねて施工する『上張り(うわばり)工法』です。
今回は、町田市周辺のお客様からご依頼いただいた、経年劣化が進んだ複合フローリングの上に、高い意匠性と耐久性を誇る塩化ビニル製「フロアタイル」を精密に張り込んだリノベーション事例をご紹介いたします。スクラップ&ビルドを脱却する上張り工法の建築的優位性と、最新の床材が持つ驚異的な材料工学について、プロの視点からたっぷりのボリュームで徹底解説いたします。
施工前:複合フローリングの構造的限界と「スクラップ&ビルド」の弊害
まずは、今回床面改修のご相談をいただいた、施工前のリビングの状態を詳細に分析いたします。



長年の使用により、表面の突板(木材の薄層)が摩耗し、ウレタン塗装の剥離や細かな傷が蓄積した状態です。
一般的な住宅で採用されている「複合フローリング」は、合板の基材の上に厚さ数ミリの天然木(突板)や化粧シートを張り合わせた構造となっています。長期間の歩行や直射日光(紫外線)により、この最表層のクリア塗装が劣化すると、内部の木材が直接ダメージを受け、ささくれや黒ずみが発生します。
これを新品のフローリングに「張り替える(剥がして張り直す)」場合、既存の床材を電動工具で破壊しながら撤去するため、強烈な騒音と粉塵、そして大量の産業廃棄物(産廃)が発生します。さらに、フローリングを固定していた下地(合板や根太)を剥離時の衝撃で痛めてしまうリスクもあり、工期と費用が膨大に膨れ上がるという大きなデメリットが存在します。
施工プロセス:「上張り工法」を成功に導くプロの構造診断と精密施工
そこで私たちが提案するのが、既存のフローリングを「下地」としてそのまま活用し、その上に厚さ2.5mmから3.0mm程度の新しいフロアタイルを張り重ねる「上張り(カバー)工法」です。廃棄物を最小限に抑え、居住空間の環境負荷を劇的に低減するこの工法ですが、決して「ただ上から板を貼るだけ」の単純な作業ではありません。
1. 既存床の「構造的健全性」の厳密な診断
上張り工法を採用するための絶対条件は、既存のフローリングおよびその下地(根太や大引き)が「構造的に健全であること」です。もし床下で木材腐朽菌が繁殖していたり、シロアリの被害によって床が沈み込んだりしている状態のまま上張りを決行すれば、数年後に床全体が崩落する深刻な事態を招きます。私たち松美装は、事前に床のたわみ(不陸)や床鳴りを徹底的に調査し、安全が担保された場合にのみ上張り施工を実施いたします。
2. 建具との「クリアランス(隙間)」のミリ単位の調整
既存の床の上に厚さ数ミリの部材を重ねるということは、部屋全体の床レベル(高さ)がその分だけ上がることを意味します。ここでプロの技術が問われるのが、室内ドアやクローゼットの扉との「干渉(擦れ)」の回避です。
事前のレーザー測定により、扉の下端(クリアランス)がフロアタイルの厚みを許容できるかを確認し、必要であれば建具そのものの下部を数ミリ削り落とす(アンダーカット)建具調整工事を併せて行います。また、隣接する廊下との境界線には、段差でのつまずきを防ぐための専用の「見切り材(段差スロープ)」を精密に施工し、完璧なバリアフリー環境を維持します。
施工後:光環境の刷新と、材料工学の結晶「リフォルタ」の全貌
緻密な下地確認と調整を経て、新たなフロアタイルの施工が完了いたしました。空間の質感が根本から変わり、圧倒的な洗練を纏ったアフター写真をご覧ください。



サンゲツ『リフォルタ(ホワイトウッド調)』を採用。建具のトーンと完全に調和し、空間の光反射率が劇的に向上しました。
いかがでしょうか。かつての沈んだトーンの床面は姿を消し、まるでハイエンドな新築マンションのような清潔感と静謐な美しさを湛える空間へと昇華されました。
今回、空間プロデュースの要として採用した床材は、国内トップメーカーであるサンゲツの『リフォルタ(Reforta)』です。一般的なクッションフロアとは次元の異なる、この硬質塩化ビニル製フロアタイルが持つ「材料工学的な三つの優位性」を解説いたします。
| 材料工学的な特長 | 空間と運用にもたらす具体的なメリット |
|---|---|
| ガラス繊維による寸法安定性 | 一般的な塩化ビニルは温度変化により膨張・収縮を起こしますが、内部にガラス繊維層を挟み込むことで熱変形を物理的に拘束。長期間にわたり継ぎ目のない完璧な平滑性を維持します。 |
| ピールアップ工法(可逆的接着) | 完全に硬化しない特殊な粘着剤を使用。万が一、一部を深く傷つけてしまっても、その1枚だけをペリッと剥がして新品に交換可能です。将来のメンテナンスコスト(LCC)を劇的に削減します。 |
| 光反射率(LRV)の最適化 | 明度の高いホワイト系の床材は光を効率よく乱反射させます。照明のワット数を上げることなく空間のベース照度を引き上げ、部屋を「より広く、開放的である」と錯覚させる光学効果を発揮します。 |
サステナブルな床材リノベーションは松美装へ
「床を綺麗にしたい」。そのシンプルな願いを叶える手段は一つではありません。廃材を大量に出すスクラップ&ビルドではなく、今ある住宅の資産価値を活かしながら、最新の材料工学を用いて機能性と美観を上書きする「上張り(カバー)工法」は、環境にもお財布にも優しい次世代のスタンダードです。
私たち松美装は、地元・町田市に根ざした地域密着の総合リフォーム店として、お客様が現在抱えられている不満や、理想の住環境を丁寧にヒアリングし、数ある建材の中から最も適したソリューションをご提案いたします。
「現在の床が上張りに耐えられる状態か、プロの目で診断してほしい」「建具のドアが床に擦れないか心配だ」「ペットの足腰に優しく、部分的に交換できる床材について詳しく知りたい」など、どのような専門的なご要望にも、建築のプロフェッショナルとしての確かな知見でお応えいたします。
サンゲツ、東リ、タジマなど、国内主要メーカーの膨大なカタログと実物サンプルを持参し、お客様のライフスタイルに最適な「正解」をご提案させていただきます。現地での寸法測定、建具の干渉診断、および詳細なプランニングとお見積りはすべて無料で行っております。毎日の暮らしを根底から支え、心まで明るくするような美しいフロア空間を、共に創り上げましょう。皆様からのご連絡を、スタッフ一同、心よりお待ちしております。
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